医院開業をして医師会に加入するメリットデメリット
2021.12.3
医院開業をする際には、さまざまなことを決定していかなくてはなりません。
そのなかでも重要な決定事項のひとつだといえるのが、医師会への加入についてでしょう。
医師会は全国の医師を統括する組織であり、任意加入ではあるものの日本の医師の半数以上が加入しているといわれています。
大きな組織であるために、加入するか否かによる医院運営への影響は大きいでしょう。
それだけに、医院開業時には慎重に検討することが大切です。
そのためこの記事では、医院開業時の医師会加入のメリットとデメリットについて解説します。
Contents
医師会入会のメリット
ここでは、医師会入会のメリットを紹介します。
収入源が増える
医師会に入るメリットとしてまず挙げられるのが、収入減が増えることでしょう。
医師会に入ることで、健康診断や予防接種など、自治体が主導する業務の委託を受けられるためです。
無料検診や予防接種などを行えば収入が増えるだけでなく、これらをきっかけとして来院した方にひいきにしてもらえる可能性もあります。
それぞれの医師の専門によって委託を受けられる業務には違いがあり、上手に利用することでクリニック運営に役立てられるでしょう。
自分の医院へより幅広い人に来てもらうきっかけを作るために、医師会に加入することは意味があるといえるのです。
最新の情報が手に入りやすい
医師会にはさまざまな現役医師たちが所属しているため、情報を得る場としても活用できます。
医師会の講習会は頻繁に行われており、参加している医師たちとの交流を持つ場として最適なのです。
医師同士のコミュニティを作っていくことで、さまざまな情報を得やすくなることでしょう。
また、他の医師と横のつながりを作ることは、「同じ科目の医師から検査業務を紹介してもらう」といった形で運営に役立つこともあります。医師会に入っていない状態では、医師同士のつながりを作ることが難しくなります。
医師会入会のデメリット
ここでは、医師会に入るデメリットを紹介します。
年会費がかかる
医師会に入るデメリットとしてまず考えられるのが、年会費の存在です。
医師会に入るということは、基本的には以下3つの医師会に入ることを指します。
3種類の医師会
- ・日本医師会
- ・都道府県医師会
- ・郡市区医師会
年会費は地区によって異なりますが、安くても100万円程度、高額なケースでは500万円程度かかることもあるのです。
医師会に入らなければ、これらの費用を負担する必要は当然なくなります。こうした費用を負担するほどのメリットがあるのかを、加入時には検討する必要があるでしょう。
診療以外の仕事も増える
医師会に入ると診療以外もこなさなければならなくなることも、デメリットのひとつだと考えられます。
医師会に入ると、休日当番医や夜間診療などの業務を引き受けなければならないケースがあるでしょう。
さらに、介護保険の審査や市民公開講座などの仕事を任されることもあります。自身の医院を休みにして参加しなければならないこともあり、運営に直接的な影響を与える可能性も考えられるでしょう。
自身の医院の仕事に集中できなくなる可能性があるため、慎重に検討なければなりません。
医療法人化も視野に入れている方へ
医院開業をする際に医師会への加入を考えるとともに、医療法人化についてもご興味がある方はいらっしゃるのではないでしょうか。
医療法人化をすることで多数のメリットを享受できた事例は多くあります。
ただし、医療法人化にはメリットだけでなく注意点もありますので、詳しく知りたい方は、こちらの記事をご参照ください。
加入するメリットとデメリットを見極めて決めましょう
いかがでしたでしょうか?
この記事を読んでいただくことで、医院開業時に医師会に入るメリットとデメリットについて理解を深めていただけたと思います。
医師会への加入はメリットとデメリットを比較して、検討しましょう。
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