病院・クリニックの6つの待ち時間対策

2022.2.1

クリニックに対する患者さんの不満の第1位は何かご存知でしょうか。

 

日本医師会の「第5回日本の医療に関する意識調査」によると、1位が待ち時間(44.4%)、2位が医師の説明(43.4%)、3位が治療費(41.4%)との回答結果でした。
クリニックの経営をしていくならば、待ち時間についての不満を多くの患者さんが抱いているのを理解しておかなければなりません。

 

「待ち時間対策」はクリニックを運営するうえで重要な課題となっています。

本記事では、待ち時間対策が必要な理由や、待ち時間対策でクリニックができる対策などを詳しく解説していきます。

待ち時間対策が重要な理由

クリニックでは待ち時間対策にどのような対策を取る必要があるのでしょうか。

医師がじっくり丁寧に診察するクリニックですと、待ち時間が1時間や2時間になる場合もあるでしょう。

 

あらかじめ待ち時間が長い可能性を伝えていても、「いつまで待たせるのか」「早くしてくれ」などのクレームを患者さんから受けてしまうかもしれません。

クレームを減らし、患者さんに利便性の高いクリニックだと認識してもらうためにも、クリニックにとって待ち時間対策は重要な課題です。

待ち時間が長いデメリット

待ち時間が長ければ長いほどクレームにつながります。

クレーム対応はスタッフの精神的負担があるだけではなく、その対応に時間も奪われてしまうでしょう。

 

また、患者さんにとって待合室での待ち時間が長くなるのは、他の病気が移ってしまうかもしれない二次感染のリスクが高まる懸念もあります。

このように待ち時間は、患者さんにとってもクリニックにとってもデメリットでしかありません。

病院・クリニックが待ち時間対策でできること

クリニックはどんな待ち時間対策ができるのでしょうか。

待ち時間を少なくするための対策や待ち時間を有効活用できる効果的な対策をご紹介します。

 

クリニックがするべき6つの待ち時間対策

 

  1. 電子カルテの導入
  2. 予約システムの導入
  3. ホームページや院内で混雑日時情報を発信
  4. 診察までの順番を表示
  5. 待ち時間の有効活用
  6. 患者さんへの声がけ

 

1つずつ見ていきましょう。

対策①電子カルテの導入

待ち時間対策その1は、電子カルテの導入です。

 

日本でのクリニックにおける電子カルテの普及は今一歩といったところです。

紙カルテなら、パソコンの操作を覚える必要もなく、電子カルテのような初期費用やランニングコストもかかりません。

 

しかし、紙カルテだと探す、移動するなどのタイムラグがどうしても発生してしまいます。

医師が記入した情報を見ながら会計処理する手順も必要となり、そこに間違いが生じる可能性もあるかもしれません。

 

電子カルテなら受付情報が入力された途端、瞬時にカルテの用意ができ、医師のパソコンに反映されます。

情報も共有化されるので、会計情報も自動で計算でき、受付から会計までワンストップとなり、待ち時間の解消にもつながるでしょう。

電子カルテのメリット

電子カルテを導入することで、待ち時間対策をすることができるとご紹介しました。

こちらの記事で紹介していますので、さらに詳しく知りたい方は、こちらをご参照ください。

電子カルテを導入する5つのメリット

対策②予約システムの導入

待ち時間対策その2は、予約システムの導入です。

 

予約システムには、大きく分けて「順番制予約システム」と「時間制予約システム」があります。

「順番制予約システム」は、来た順番やスマホなどで受け付けた順番に、予約番号が発見されるシステムです。

銀行などではこのシステムを採用しています。

 

一方、「時間制予約システム」は9:00〜9:30、9:30〜10:00などの時間枠に区切って予約を設定するシステムです。

こちらは歯科医院などでよく使われています。

一般的に「順番制予約システム」だと院内の待ち時間が長くなる傾向です。

 

一方、「時間制予約システム」は決められた時間内に診察に来ればいいので、待ち時間が少ない、時間までに用事を済ますことができる、など患者さんにとってメリットの多いシステムです。

 

他にも後述する待ち時間が一目でわかるような「診察順番ディスプレイ」の設置や、診察の順番が近づいてきたらメールで知らせてくれる「お知らせメールサービス」などを併用するのも良いでしょう。

 

このような予約システムを導入すると、患者さんは来院しなくても順番が取れ、クリニックでの待ち時間を減らせるようになり、患者さんの利便性アップにつながります。

対策③ホームページや院内で混雑日時情報を発信

待ち時間対策その3は、ホームページや院内で混雑日時情報を発信することです。

 

あらかじめ連休の前日や土曜の午前中など、クリニックが混雑しやすい日時をホームページ上や院内の掲示板で発信しておくのも良いでしょう。

発信することにより、待ち時間に不満を持っている患者さんにその日時を避けてもらえるような誘導も可能です。

対策④診察までの順番を表示

待ち時間対策その4は、診察までの順番を表示することです。

 

自分は何番であと何人くらい待てばいいのかわかるようにする「院内の掲示板」や「診察順番ディスプレイ」なども、待ち時間対策として効果的です。

あとどのくらい待てばいいのかわからないよりも、待ち時間の見通しが立てば患者さんのストレスも減らせるでしょう。

対策⑤待ち時間の有効活用

待ち時間対策その4は、待ち時間の有効活用です。

 

ただ何もせず待っているだけだと時間も長く感じてしまいます。

本や雑誌の充実や、テレビなどを設置して退屈させない空間づくりも効果的です。

 

最近ではパソコンやスマートフォンを無料でWi-Fi接続できる「フリーWiFi」を提供しているクリニックも増えてきています。

対策⑥患者さんへの声がけ

待ち時間対策その5は、患者さんへの声がけをすることです。

 

長くお待たせしてしまっている患者さんには、こちらから声をかける工夫も必要です。

 

患者さんが「もしかして忘たられているのではないか」「順番を抜かされてはいないか」などの不安があった場合、「お待たせして申し訳ありません」「あと何人で順番になります」など声をかけてもらうだけで安心するでしょう。

医療モールなら待ち時間を有効活用できる

以上のように、クリニックにとって待ち時間対策にはさまざまな工夫が必要です。

その点、ショッピングモール内の広い駐車場がある医療モールなら、患者さんは車の中でゆったりと待つことができます。

 

また、待ち時間にお買いものをしたり、銀行で用事を済ませるなど、医療モールは患者さんにとって利便性の高さが魅力です。

クリニックにとっても、医療モールは待ち時間を有効活用できる医療形態といえます。

長い待ち時間も有効活用できる医療モールで開業!【まとめ】

クリニックでできる待ち時間対策をご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。

待ち時間が長いと患者さんにもスタッフにもストレスが溜まります。

対応にも時間が取られ、さらに待ち時間が長くなる悪循環が起こるかもしれません。

 

また、待ち時間が長ければ長いほど、待合室で他の病気が移らないかと患者さんは不安になります。

そのため、「待ち時間を少なくする」、「できるだけ長く感じさせない」といった工夫が必要です。

 

その点、医療モールならショッピングモール内で待ち時間の有効活用ができ、患者さんにとって利便性の高いクリニックだと認識してもらえるでしょう。

 

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