開業医と勤務医の年収やメリットとデメリット

2021.12.10

医師としてのキャリアパスには、さまざまなかたちが考えられます。

どの医師も、専門や働く地域など、さまざまな志を持って仕事をされていることでしょう。

そして医師のキャリアを決めるなかで非常に重要な要素のひとつだといえるのが、「勤務医か開業医か」の選択です。

同じ医師でも勤務医と開業医の働き方は大きく異なり、両者の内どちらを選択するかでその後のキャリアパスや求められる能力にも違いが生まれるでしょう。

そのためこの記事では、勤務医と開業医の年収比較やメリットとデメリットについて解説します。

 

勤務医と開業医の年収比較

勤務医と開業医の年収は、令和元年度で以下の通りでした。

 

勤務医・開業医の平均年収

勤務形態 平均年収
勤務医 1,490万6,447円
開業医 2,763万4,111円

出典:厚生労働省「第22回医療経済実態調査」(2019年)

 

上記の通り、単純な収入だと開業医の方が年収は高いといえます。

しかし、勤務医と開業医の収入構造は厳密には異なっています。

たとえば開業医の場合は経費の利用ができるため、純粋に統計だけを見て比較することは難しいでしょう。

また、開業医の方が高収入を得られる可能性があるかもしれませんが、収入はどうしても安定しません。

クリニックの経営状態によって、自らの収入が左右されるからです。

開業医になると単純に自分の収入だけでなく、「自分のクリニックをどう軌道に乗せるか・発展させていくか」を考えるものでしょう。

 

上記のような情報を踏まえて、どちらを選択すべきか考える必要があります。

 

勤務医のメリット

 

勤務医になるメリットとしては、以下が挙げられるでしょう。

 

勤務医のメリット

  • ・収入が安定している
  • ・年功序列で収入が上がっていくこともある
  • ・福利厚生の恩恵が受けられる
  • ・最先端の医療スキルを学ぶチャンスがある
  • ・さまざまな人脈に恵まれている
  • ・個人で責任を負う局面が少ない

 

勤務医として働くメリットとしてまず挙げられるのが、収入の安定性でしょう。

もちろん、安定しているとはいっても勤務先の医院の収益状況に左右される部分はあります。

しかし、一般的な平均年収と比較すればはるかに高い収入を得られるため、生活に困窮するような心配はないと考えてよいでしょう。

 

また、大きな組織に属していると難病治療といった専門性の高い医療に携わる機会も多く、最先端の医療スキルにも多く触れられます。

そのなかで上司や先輩、同僚医師などさまざまな人との交流を持つ機会が得られるでしょう。

人脈を築いていくことで、将来のキャリアパスを広げていくことも期待できます。

 

さらに、近年では医療訴訟が多いですが、勤務医の場合は責任を自分が負う機会が少ないといえます。

あくまでも法人として医療行為に当たっているため、全ての法的責任を勤務医が負う局面は少ないと考えられるのです。

大きな組織ではリスクマネジメントの専門部署を設置していることもあります。

そのため、勤務医がトラブル発生時に矢面に立たされることは少ないと考えておいてよいでしょう。

 

開業医のメリット

 

開業医になるメリットとしては、以下が挙げられるでしょう。

 

開業医のメリット

  • ・うまく経営を行えば収入は青天井
  • ・医師としての自分の理想を追求できる
  • ・自分の裁量で仕事ができる
  • ・比較的時間に余裕が持てる
  • ・人間関係によるストレスを抱えずに済む
  • ・患者やその家族の反応をダイレクトに感じられる

 

開業医のメリットとしてまず挙げられるのが、収入を増やせる可能性があることでしょう。

自分の経営手腕次第で収入は青天井であり、勤務医時代の何倍もの収入を得ることも決して夢ではありません。

自分の頑張りによって収入が増えていくことは、大きなやりがいにつながるでしょう。

 

医師としての理想を追求できる点も、開業医の大きなメリットでしょう。

医師としてのキャリアを重ねていくにつれて、医療に対してプロとしての思い・こだわりが生まれてくるものです。

勤務医として働いているとどうしても実現できないことも、自分の城を持つことで追求できる可能性が高まります。

 

自分で事業を始めれば、自分の裁量で仕事が進められます。

土日・祝日を休診にすることで、勤務医よりは比較的時間に余裕を持つことにつながるでしょう。

趣味や旅行など、仕事以外のことにも使える時間を創出しやすいと考えられます。

 

自分次第でさまざまな可能性を広げていけることが、開業医になる大きな魅力だと整理できるでしょう。

 

勤務医のデメリット

 

勤務医になるデメリットとしては、以下が挙げられるでしょう。

 

勤務医のデメリット

  • ・どんなに成果を出しても、収入が一気に上がることは少ない
  • ・当直やオンコールなどによって長時間労働になりやすい
  • ・労働者の多い大都市圏では賃金が低めになりやすい
  • ・自分の希望する部署で働けるはわからない
  • ・他部署の仕事に携われることが少ない
  • ・人間関係のしがらみに悩まされることもある
  • ・勤務先の事情によって労働環境が大きく左右される

 

勤務医は勤め先の組織から給料を受け取っているため、どんなに実績を出しても収入が急に増えることは少ないといえます。

収入のアップを大きなモチベーションとしている方には、厳しい環境だといえるかもしれません。

 

勤務医には当直やオンコールなどの働き方を強いられることが多く、どうしても長時間同道になってしまいやすいです。

大都市圏などでは労働者が多いため賃金が低くなりやすく、働きに見合った収入が期待できないこともあるかもしれません。

 

また、あくまでもサラリーマンであることから、自分が希望とする部署で働けないことも多いと覚悟しなくてはなりません。

他部署の診療に携われることは少なく、自分の思い通りのキャリアパスを描けない可能性もあるでしょう。

 

組織で働く以上は、人間関係のしがらみに悩まされることも考えられます。

勤務先の事情に大きく左右される働き方であるため、自分の理想・考えを追求したいと考える方には不向きかもしれません。

 

開業医のデメリット

 

開業医になるデメリットとしては、以下が挙げられるでしょう。

 

開業医のデメリット

  • ・収入が不安定
  • ・退職金がない
  • ・代理の医師がいなければ突発的に休ことができない
  • ・医師としてのスキルだけでなく経営手腕も求められる
  • ・診療以外の業務もこなす必要がある

 

先ほどお話しした通り、収入がどうしても安定しにくいことには注意が必要です

経費やローンの返済額などによっては、勤務医よりも収入が下がることは十分に考えられるでしょう。

退職金ももらえないため、老後の生活資金は別途用意する方法を探らなくてはなりません。

 

また、他に代わりの医師が見つからなくては、突発的に休むことが難しい点にも気をつけましょう。

休めばそれだけ収入が減るため、自分に対して厳しく仕事をするスタンスが求められます。

 

さらに、医師としての能力だけでなく経営手腕も求められる点は、医師としての大きなデメリットでしょう。

経営がうまくいかなければ、いくらスキルを持った医師であっても厳しい経済状況に陥る可能性があります。

 

地域医療を支える開業医は魅力がある

 

今回は、勤務医と開業医のメリットやデメリットについて解説してきました。

医師としてキャリアを築いていくうえで、勤務医と開業医のどちらの働き方を選択するか判断する材料となりましたでしょうか?

勤務医と開業医にはそれぞれの特徴があるため、比較検討をしてみてください。

 

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