ペインクリニックの医院開業をするために必要な事前準備をご紹介!

2021.7.29

ペインクリニックとは、痛みを緩和するための専門的な治療をする病院です。
ペインクリニックは新しい概念であり、まだ多くの人に浸透していない分野でもあります。
そのため、開業するためにあたっては、しっかりと告知をすることが大切です。
周知ができれば、ペインクリニックを利用する患者様は多くなるでしょう。
新たに開業するとなるとペインクリニック独自のポイントと注意点をおさえておくことが大切です。

本記事では、ペインクリニックを開業するにあたってのおさえておくべき点を紹介します。
よりスムーズに開業するための参考にしていただける内容です。

ペインクリニックの開業資金

ペインクリニックのポイントは、ほかの診療科目に比べて資金がかからない点にあります。
大掛かりな検査設備が必要ないケースも多く、コストが抑えられるためです。
とはいえ、安心して過ごすための工夫や空間づくりのために、ある程度の資金は必要となるでしょう。
ペインクリニックにおいて考えられる必要経費についてまとめていくと、おおよその予算を想定することができます。

設備

基本的に、ペインクリニックでは痛みを発症させる原因となっている当該科との連携を取りながら、痛みを和らげる治療をおこないます。
なかでも、メインとなるのがブロック注射による「神経ブロック療法」と呼ばれるものです。
そのほか、痛み止めや鎮痛補助剤などの薬物療法をおこなったり、血流を促すような電気治療を施したりすることもあります。
そのため、必要とされる設備も限られており、診察台や電気治療機器などがあればよいでしょう。

広告宣伝費

ペインクリニックを開業するにあたって、建物代以外で大きな費用を準備する必要があるのが広告宣伝費でしょう。
ペインクリニックという概念がまだ新しいこともあり、わかりやすい広告を用意することが大切です。
紙媒体だけでの広告だと伝わりにくいといったデメリットがあります。
この問題を回避するためにはwebサイトの導入が欠かせないでしょう。

人件費

ペインクリニックを開業するためには、代表となる医師一人での運営は難しいでしょう。
そのため、スタッフを抱えることが必須となり、人数分の人件費を用意しなくてはなりません。
特に、開業したばかりの頃は、患者数は少ないのに人件費だけは出ていくということも考えられます。
どんな業種においても、人件費は運営費における大部分を占めるのが特徴です。
どの程度の人員が必要なのかをしっかりと計算しておくことも、全体の予算を決めるうえでの大切なポイントとなります。

運営費

新しい分野の医院ということもあり、開業後にすぐ患者様が増えるとは限りません。
そのため、当面の運営費を確保しておくことが重要です。
開業前に、資金繰りについてしっかりと計算したうえで、ゆとりを持って用意するように心がけましょう。

ペインクリニックの平均年収

ペインクリニックを開業する医者は麻酔科医があげられます。
ペインクリニックは特殊な科目でもあり、基本的に高単価な仕事といった印象があるでしょう。
実際の年収は、地域によって異なる傾向にあります。
例えば、人口の多いエリアにあるペインクリニックは、競合他社が多いことから、1,800万円程度の年収が上限です。

一方で、ペインクリニックがまだ浸透していないエリアだと、2,500万程度の年収を得ているケースもあります。
とはいえ、ペインクリニックによっては、独自のプランを用意したり、整形外科医との連携を図ったりするなど、工夫次第で年収をあげることも可能でしょう。

ペインクリニックの診療報酬

ペインクリニックの診療報酬は、治療内容や部分によっての点数が設けられています。
例えば、神経ブロックをした場合は、どの部分に施したかによって大きく点数が異なるのが特徴です。
そのほか、脊椎麻酔や硬膜外麻酔などにもそれぞれの診療報酬が設定されています。

ただし、硬膜外ブロック治療を継続して利用するような、慢性の痛みを抱える患者様の場合、保険適用となるのは月2回までとされているケースもあるので注意が必要です。
社会保険の場合だと、治療開始から3ヶ月以上が経過した場合、「慢性病」として扱われます。
また、国民健康保険は治療開始から1年で制限がかかり、複数の部位を治療したとしても、1箇所しか治療費は認められません。
このように、ペインクリニックならではといえる決まりがあります。

ペインクリニックの内装や必要な広さ

ペインクリニックは、専門的な機器はないものの、ある程度のゆとりを持った広さが必要です。
また、内装についても患者に対してしっかり配慮したものでなければなりません。
どのようなポイントがあるのか、項目ごとに紹介していきます。

広めのスペースがおすすめ

ペインクリニックは、何らかの理由によって、耐え難い痛みを抱える人たちが訪れる場所です。
そのため、少しでもゆったりとリラックス過ごせるスペースが必要となります。
例えば、診察や治療を待つ患者のための待合室が狭いと、圧迫感を与えてしまい、待ち時間がストレスになる可能性があるでしょう。
また、リハビリ室を設ける場合は、待合室や診察室とは別の広いスペースが必要です。

内装のコンセプトを大切にする

ペインクリニックを開業するにあたっては、どのようなコンセプトの内装を手がけるかも大切です。
空間自体で痛みを和らげるような印象を与えるのは必須条件といえるでしょう。
心がホッと落ち着くような色合いを選んだり、内装に使う素材を柔らかなものにしたりするのもひとつの手段です。
また、院内には癒されるようなモチーフやデザインを取り込むこともおすすめします。

照明にこだわる

ペインクリニックに限らず、病院の内装を施す際は、照明が非常に大切なポイントとなります。
待合室の照明は間接照明を選ぶことで柔らかな印象になるでしょう。
あまりにも直接的な光を浴びると、痛みに苦しむ患者様に対して刺激を与えかねません。
また、大きな窓を設置して自然光を取り入れるのもおすすめです。
一方で、診察室に関しては、はっきりと診察できるように明るい照明を選ぶことが大切です。

開業立地のポイント

ペインクリニックを開業するうえで、立地も非常に大切なポイントです。
新しい科目ということもあり、都心部では続々と開業する傾向にあります。
そのため、あまりにペインクリニックが多いエリアに開業してしまうと、患者の取り合いが起こる可能性も否めません。

とはいえ、痛みの緩和に訪れる場所のため、アクセスの悪いエリアだと患者様が通いにくいといったデメリットがあるでしょう。
ペインクリニックは、他の診療科目と連携を取るケースが多いことから、様々な診療院が点在しているエリアはおすすめだといえます。

ペインクリニックを開業する前に、開業予定の地域における人の流れをしっかりと把握したうえで、開業候補地を選ぶことが大切です。
土地の安さや物件の価格などで安易に決めてしまうのは控えることをおすすめします。

医院開業物件一覧

開業立地のポイントを理解できたところで、実際にどのような物件があるのかイメージを膨らませることも重要です。
医院開業物件一覧はエリアや診療科目だけでなく、物件の募集状況も見ることができます。ぜひご参照ください。

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ペインクリニックは将来性の高い分野!抜かりない準備をしよう

いかがでしたでしょうか。
ペインクリニックを開業するためのポイントや注意点がおわかりいただけたと思います。
まだまだ新しい分野であるペインクリニックだからこそ、しっかりとした事前の準備が必要です。

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